症例報告「野球肘」 鶴田理学療法士

本日は症例報告をいたします。
なお、個人情報保護の観点から症例は氏名や性別、年齢、出身地、傷病名、傷病にいたった具体的な内容などにおいて一部あるいは全部を改変させていただいております。
氏名:S様
性別:男性
年齢:10代
障害名:右野球肘
現病歴:数週間前より野球をしていると右肘に違和感が出現し、最近になり痛みも出現するようになりリハビリ開始となりました。
理学的検査(理学療法士による身体検査):右肘関節前面に痛みがあり、肘を曲げたり、肩を動かす時、投球動作時に痛みが出現している状態でした。
右肘周囲以外も評価していくと両股関節外旋の柔軟性低下・胸の高さの背骨(胸椎)の動きの悪さもみられました。
野球に限らずスポーツをするうえで、股関節・胸の高さの背骨(胸椎)の柔軟性はとても重要になります。
野球において胸椎を反る動きが少なくなると(下図の赤枠の部分)肘が下がりやすくなり、肩から先が頑張りすぎてしまいます。その結果、肩や肘に痛みが出現するケースが多くみられます。

今回は右肘だけでなく、胸椎・股関節にも介入させていただきました。
現在は軽く投げる程度であれば痛みなく可能な状態となっています。
「痛い場所=悪い場所」と決めつけず、「痛い場所=頑張りすぎている場所」と捉えることの重要性を改めて感じました。
今後も痛い部位と合わせて、痛みの原因となる部位へも介入し、少しでも患者様のお役に立てるよう努めていこうと思います。
当院においては運動器リハビリテーションの期限である150日間の間に、多くの患者様は症状を消失もしくは大幅に改善させることが出来ております。
痛みでお悩みの方は是非当院へお越しください。